「サブシジョンとダーマペンのデメリットとは?」
サブシジョンとダーマペンは、ニキビ跡や肌の凹凸を改善する効果的な治療法ですが、それぞれにデメリットやリスクがあります。これらの治療を受ける際には、効果だけでなく、治療後のダウンタイムや副作用、期待できる結果に関しても理解しておくことが重要です。
サブシジョンのデメリット
サブシジョン (Subcision) は、主にクレーター型のニキビ跡や深い凹凸に対する治療法として非常に効果的ですが、施術に伴ういくつかのデメリットやリスクが存在します。これらを理解したうえで治療を受けることが重要です。
1. 内出血や腫れ
内出血(あざ)や腫れは、サブシジョンの施術後によく見られる副作用の一つです。サブシジョンでは、肌の下にある瘢痕組織を針で物理的に切断するため、皮下出血が発生しやすくなります。内出血は1〜2週間ほどで自然に消えることが多いですが、長期間続く場合もあります。
- 理由:針で瘢痕組織を切断する際に、皮下の血管が損傷しやすいため。
- 対処法:冷却や抗炎症クリームの使用で症状を軽減することが可能ですが、内出血が完全に消えるまでに時間がかかることもあります。
2. ダウンタイムが長い
サブシジョンは、内出血や腫れなどの副作用により、ダウンタイムが長くなる可能性があります。施術後、数日から1週間は、肌が腫れたり赤くなるため、外出を控える必要がある場合があります。
- 回復期間:内出血や腫れが治まるまでの間、メイクで隠すことができる場合もありますが、完全に治まるまでには数週間かかることもあります。
- 活動制限:治療直後の数日は激しい運動や長時間の入浴など、血行を促進する行為は避けることが推奨されています。
3. 瘢痕形成のリスク
皮膚の瘢痕組織を切断するプロセスのため、施術後に新たな瘢痕が形成されるリスクもあります。特に、肌が瘢痕形成しやすい体質の人や、治癒プロセスが遅い場合には、治療部位に新たな瘢痕ができる可能性があります。
- リスク:不適切な施術やアフターケア不足、個々の肌質により、瘢痕が新たに形成されることがあります。
- 対処法:肌の状態や施術の技術に依存するため、医師の技術や経験、適切なアフターケアが重要です。
4. 効果が出るまでに複数回の施術が必要な場合がある
サブシジョンは、1回の施術で効果を実感できることも多いですが、深いクレーター型ニキビ跡などの場合、複数回の施術が必要になることがあります。期待していた効果が1回の施術では十分に得られない場合があり、追加の治療が必要になる可能性があります。
- 理由:非常に深い瘢痕や大きな範囲のクレーターの場合、1回の施術では十分な改善が見られないことがある。
- 追加施術:3〜6ヶ月ごとに施術を繰り返すことが一般的ですが、その間にも皮膚の状態を見ながら施術を調整する必要があります。
5. 感染リスク
サブシジョンでは、皮膚の下に物理的に針を挿入して瘢痕を切断するため、感染のリスクが伴います。特に、適切な消毒が行われない場合や、自宅でのケアが不十分な場合、感染する可能性が高くなります。
- 感染症のリスク:細菌が傷口に入ることで、炎症や感染症が引き起こされる可能性があります。適切な衛生管理が必須です。
- 対策:施術後は抗菌薬の使用や適切なアフターケアを徹底し、治療後の感染予防が重要です。
6. 痛みや不快感
施術中や施術後に痛みや不快感を感じることもあります。特に、麻酔の効きが十分でない場合や、肌が敏感な部位では、施術後に痛みが残ることがあります。
- 施術中の痛み:施術時には局所麻酔を使用しますが、痛みに敏感な場合は不快感が残ることがあります。
- 施術後の痛み:施術後は内出血や腫れにより、一時的な痛みや圧痛が続くことがあります。
ダーマペンのデメリット
ダーマペン (Dermapen) は、微細な針を使って肌に刺激を与え、コラーゲンの生成を促進することで、ニキビ跡や毛穴の開き、肌のトーン改善に効果的な治療法ですが、いくつかのデメリットやリスクがあります。これらを理解しておくことで、施術のリスクを軽減し、期待通りの結果を得ることができます。
1. 赤みや腫れ
ダーマペンでは、肌に無数の微細な針を刺して刺激を与えるため、施術後に赤みや腫れが生じることが一般的です。特に、敏感肌や乾燥肌の方は、通常よりも長く赤みが続く可能性があります。
- 赤みの持続期間:通常、赤みは数時間から1日で収まりますが、敏感肌の場合は数日かかることがあります。
- 腫れ:皮膚が敏感なエリアや、施術の深さによっては一時的な腫れが発生することもあります。腫れが続く場合、施術後のクーリングが有効です。
2. 乾燥や皮むけ
ダーマペンによるマイクロニードリングは、皮膚の再生を促すため、一時的に肌が乾燥したり、皮がむけることがあります。これは、肌が再生プロセスを進める中で、古い角質層が剥がれ落ちる自然な反応です。
- 対策:適切な保湿ケアが必要で、ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿剤を施術後に使用することが推奨されています。
3. 痛みや不快感
施術中に使用される針の深さによっては、痛みや不快感を伴うことがあります。ダーマペンは、局所麻酔クリームを使用することで痛みを軽減できますが、痛みの感じ方は個人差があります。
- 施術中の痛み:特に敏感な部分や深めの治療を行う場合は、施術中の痛みを感じることがあります。
- 施術後の不快感:一部の患者は、施術後に肌がピリピリしたり、少し火照ったような感じが数時間続くことがあります。
4. 複数回の施術が必要
即効性がないという点も、ダーマペンのデメリットの一つです。ダーマペンは、1回の施術で効果が現れることもありますが、多くの場合、効果を十分に感じるためには複数回の施術が必要です。
- 治療回数:一般的には3〜6回の施術が推奨され、個々の肌の状態によっては、それ以上の施術が必要になることもあります。
- 効果が出るまでの時間:施術直後は赤みや腫れが目立つため、効果を実感できるのは数日〜数週間後です。すぐに劇的な効果が得られるわけではなく、継続的なケアが求められます。
5. 感染や炎症のリスク
ダーマペンでは、肌に微小な傷を作るため、感染や炎症のリスクがあります。特に、施術後に適切なアフターケアが行われない場合、細菌が侵入して感染症を引き起こすことがあります。
- 感染のリスク:肌に開いた穴を通じて、バクテリアや細菌が侵入する可能性があるため、施術後は清潔な状態を保つことが重要です。
- 炎症やアレルギー反応:敏感肌やアレルギー体質の人は、炎症やかぶれが生じることがあります。
6. 色素沈着のリスク
一部の患者では、ダーマペン施術後に色素沈着が起こる可能性があります。特に、肌が炎症を起こしやすい方や、ダウンタイム中に適切な紫外線対策を行わない場合、このリスクが高まります。
- 予防策:施術後は、紫外線対策を徹底し、日焼け止めを塗ることが非常に重要です。また、炎症を抑えるための適切なアフターケアが推奨されます。
7. 個人差による効果の違い
ダーマペンの効果には個人差があり、施術後すぐに効果を実感できる方もいれば、数回の治療が必要な方もいます。また、期待していた効果が得られない場合もあります。
- 期待と現実:すべての患者に同じ結果が得られるわけではなく、肌の状態や治療に対する反応によって結果が異なることがあります。
サブシジョンとダーマペン併用のデメリット
サブシジョンとダーマペンの併用は、より効果的な治療法として推奨されていますが、併用することでデメリットが増すこともあります。
- ダウンタイムの長さ:
- 両方の治療を同時に行う場合、サブシジョンによる内出血や腫れに加えて、ダーマペンによる赤みや皮むけも発生するため、ダウンタイムが長引く可能性があります。1〜2週間のダウンタイムを考慮する必要があります。
- 治療費の増加:
- 両方の治療を併用することで、1回の治療あたりのコストが増加することがデメリットとなります。また、複数回の治療が必要になる場合、トータルコストが高くなる可能性があります。
まとめ
サブシジョンとダーマペンのデメリットには、内出血や腫れ、複数回の施術が必要、ダウンタイムの長さなどがあります。両方の治療を併用することで、効果は高まる一方、リスクやダウンタイムも増えるため、事前にしっかりとカウンセリングを受け、自分の肌に合った治療プランを選ぶことが重要です。
興味がある方は、KOBE皮膚科クリニック福岡天神院でのカウンセリングを受けて、最適な治療方法を検討してみてください。
記事監修医師プロフィール
理事長/KOBE美容皮膚科
山本 周平
国立神戸大学医学部卒業 製鉄記念広畑病院勤務(形成外科、皮膚科、内科に従事)
中谷病院勤務(内科に従事)
湘南美容クリニック勤務(美容医療に従事)
神戸朝日病院(内科、皮膚科に従事)
複数の有名クリニックにて勤務 美容クリニックにて院長を歴任
2019年8月にお客様第一のクリニックを作るため、当クリニックを開業 2020年8月に医療法人康徳会理事長に就任