「ニキビ対策の新常識!サリチル酸ピーリングとグリコール酸ピーリングの違いとは?」
サリチル酸ピーリングとグリコール酸ピーリングは、どちらもニキビや肌の角質ケアに効果的な化学的ピーリングの一種です。しかし、それぞれのピーリングは異なる特性を持ち、肌に対する作用や適応肌質に違いがあります。ここでは、サリチル酸とグリコール酸のピーリングの違いを詳しく説明し、それぞれがどのような肌悩みに適しているのかを解説します。
1. サリチル酸ピーリング(BHAピーリング)とは?
サリチル酸ピーリングは、ベータヒドロキシ酸(BHA)に属するサリチル酸を使って行うピーリング法で、特に脂性肌やニキビ肌のケアに効果的です。サリチル酸は、油に溶けやすい性質を持つため、皮脂や毛穴の奥に詰まった汚れに深く浸透し、古い角質や詰まった皮脂を取り除くことができます。これにより、ニキビの予防や毛穴の詰まり、黒ずみを改善する効果が期待されます。
1. サリチル酸の特性と作用
1.1 脂溶性の特性
サリチル酸は、他のピーリング剤(例えばグリコール酸など)と異なり、油に溶けやすいという性質を持っています。このため、皮脂が多い部分や、毛穴の奥深くまで浸透しやすく、毛穴の詰まりや黒ずみを解消するのに特に効果的です。
- 毛穴の詰まりを解消:毛穴に詰まった皮脂や古い角質を溶かして除去することで、ニキビの原因を取り除き、毛穴をすっきりとさせます。
- 黒ずみの改善:サリチル酸は皮脂分泌の多い部分に作用し、毛穴の黒ずみを除去し、肌の質感を改善します。
1.2 抗炎症作用
サリチル酸には抗炎症作用があり、炎症を伴うニキビ(赤ニキビや膿を持ったニキビ)に対しても有効です。肌の炎症を鎮め、ニキビの悪化を防ぐ働きを持っています。
- 炎症を抑える:サリチル酸は、肌の炎症を鎮めることで、赤みや腫れたニキビを和らげます。
1.3 角質ケア
サリチル酸は、古い角質を柔らかくして肌表面から取り除くことで、肌のターンオーバーを促進します。これにより、くすみやザラつきが改善し、滑らかで透明感のある肌が実現します。
2. サリチル酸ピーリングの効果
2.1 ニキビの改善と予防
サリチル酸は、毛穴の奥深くに浸透して、詰まった皮脂や角質を溶かし、ニキビの原因を取り除きます。これにより、白ニキビや黒ニキビ、さらには炎症を伴う赤ニキビの改善にも効果的です。また、定期的にサリチル酸ピーリングを行うことで、ニキビの発生を予防することができます。
2.2 毛穴の引き締め
毛穴に詰まった皮脂や汚れが除去されることで、毛穴が引き締まり、目立たなくなります。サリチル酸ピーリングは、特にTゾーンや鼻の黒ずみに効果的で、毛穴の目立ちを軽減します。
2.3 くすみの改善
古い角質を取り除くことで、肌のトーンが明るくなり、くすみが軽減されます。特に、脂性肌や混合肌の方は、皮脂の分泌が多く角質がたまりやすいので、定期的なピーリングで肌の透明感を保つことが重要です。
3. サリチル酸ピーリングの適応肌タイプ
サリチル酸ピーリングは、特に脂性肌や混合肌、そしてニキビができやすい肌に適しています。以下のような肌トラブルに悩む方におすすめです:
- 脂性肌や皮脂分泌が多い方:サリチル酸は、皮脂を効果的に除去するため、脂性肌に非常に適しています。
- ニキビや毛穴の詰まりが気になる方:毛穴詰まりが原因のニキビや黒ずみに対して効果を発揮します。
- くすみやザラつきが気になる方:角質ケアによって、滑らかで明るい肌を手に入れることができます。
4. サリチル酸ピーリング後のケア
ピーリング後は、肌が一時的に敏感になりやすいため、適切なアフターケアが非常に重要です。
4.1 保湿ケア
ピーリング後の肌は乾燥しやすくなるため、ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿剤を使用して、肌の水分をしっかりと補給しましょう。
4.2 紫外線対策
ピーリング後の肌は紫外線に対して敏感になりますので、必ず日焼け止めを使用して紫外線から肌を守りましょう。SPF30以上の日焼け止めを推奨します。
4.3 肌を優しく扱う
ピーリング後の肌は非常にデリケートな状態にあるため、こすったり、強い刺激を与えることは避け、肌を優しく扱うことが大切です。
2. グリコール酸ピーリング(AHAピーリング)とは?
グリコール酸ピーリングは、アルファヒドロキシ酸(AHA)の一種であるグリコール酸を使用して行う化学的ピーリングの一つです。グリコール酸は、フルーツなどから抽出される天然由来の酸で、特に乾燥肌やエイジングサイン、くすみの改善に効果的です。ピーリングによって、肌の表面に溜まった古い角質を取り除き、ターンオーバーを促進することで、明るく滑らかな肌を取り戻す手助けをします。
1. グリコール酸の特性と作用
1.1 水溶性の特性
グリコール酸は、分子が非常に小さく、水に溶けやすい性質を持っているため、肌表面に働きかけやすく、表皮層の古い角質を効果的に除去します。これにより、くすみが改善され、透明感のある明るい肌へと導かれます。
- 角質ケア:古くなった角質を柔らかくして取り除き、肌のターンオーバーを促進します。これにより、肌が生まれ変わりやすくなり、滑らかで透明感のある肌に導きます。
- 保湿効果:グリコール酸は保湿成分としても作用し、肌に潤いを与えるため、乾燥肌の方に適しています。
1.2 コラーゲン生成の促進
グリコール酸は、真皮層のコラーゲンやエラスチンの生成を促進することで、肌のハリや弾力を向上させ、アンチエイジング効果をもたらします。これにより、しわやたるみが目立たなくなり、若々しい肌を取り戻すことができます。
- エイジングケア:肌の内部でのコラーゲン生成を促すことで、しわやたるみを軽減します。また、細かい小じわや肌のハリ不足にも効果的です。
2. グリコール酸ピーリングの効果
2.1 肌のトーンアップとくすみの改善
グリコール酸は、古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促進することで、くすみが軽減され、肌のトーンが明るく均一になります。定期的に行うことで、肌全体の質感が滑らかになり、健康的な輝きを取り戻します。
2.2 乾燥肌の改善
グリコール酸には保湿効果があり、ピーリング後の肌に潤いを与えるため、乾燥肌や乾燥しがちな肌に特に適しています。また、古い角質が除去されることで、保湿成分が肌に浸透しやすくなります。
2.3 小じわやたるみの改善
グリコール酸は、肌の深層に作用してコラーゲン生成を促進するため、肌のハリや弾力が増し、小じわやたるみが目立たなくなります。定期的な施術で、肌が引き締まり、若々しい印象を与えます。
3. グリコール酸ピーリングが適している肌タイプ
グリコール酸ピーリングは、以下のような肌悩みや肌タイプに特に効果的です。
- 乾燥肌:保湿効果があるため、乾燥肌の方に最適です。また、乾燥によるくすみやざらつきも改善します。
- エイジングサインが気になる方:小じわやたるみの改善に効果的で、肌のハリや弾力が向上します。
- 肌のくすみやトーンが気になる方:ターンオーバーを促し、くすみを改善して、明るく均一な肌トーンを実現します。
4. グリコール酸ピーリング後のケア
グリコール酸ピーリング後のケアは、肌の回復を助け、ピーリング効果を最大限に引き出すために非常に重要です。
4.1 保湿ケア
ピーリング後は、肌が乾燥しやすくなりますので、ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿剤でしっかりと保湿しましょう。ピーリングによって新しくなった肌は、保湿成分をより吸収しやすくなっています。
4.2 紫外線対策
ピーリング後の肌は、特に紫外線に敏感な状態になります。日焼け止めをしっかり塗ることで、紫外線ダメージから肌を保護することが必要です。SPF30以上の日焼け止めを使い、日中の外出時にはこまめに塗り直すようにしましょう。
4.3 優しいスキンケア
ピーリング後の肌は非常にデリケートな状態ですので、刺激の少ないスキンケア製品を使用し、こすらないように優しくケアしましょう。
3. サリチル酸ピーリングとグリコール酸ピーリングの違い
項目 | サリチル酸ピーリング(BHA) | グリコール酸ピーリング(AHA) |
---|---|---|
作用する場所 | 毛穴の奥に浸透し、詰まりを解消 | 肌表面に作用し、角質を取り除く |
主な効果 | 毛穴の詰まり解消、抗炎症、皮脂の抑制 | 角質ケア、保湿、くすみ改善、エイジングケア |
適応肌タイプ | 脂性肌、混合肌、ニキビ肌 | 乾燥肌、普通肌、くすみが気になる肌 |
使用目的 | 毛穴詰まりやニキビの予防・改善 | くすみ、ざらつき、小じわ、エイジングケア |
ピーリング後のケア | 保湿と紫外線対策 | 保湿と紫外線対策 |
4. ピーリング後のケア
どちらのピーリングも、施術後のケアが非常に重要です。ピーリング後の肌は一時的に敏感になるため、以下のケアを徹底することが推奨されます。
- 保湿ケア:ピーリング後は肌が乾燥しやすくなるため、ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿剤を使用して、しっかりと保湿を行いましょう。
- 紫外線対策:ピーリング後の肌は紫外線に対して敏感になるため、必ず日焼け止めを使用して紫外線から肌を保護しましょう。SPF30以上のものを使用するのが理想的です。
- 肌を優しく扱う:ピーリング後は肌がデリケートな状態のため、摩擦や刺激を避け、優しくスキンケアを行いましょう。
まとめ
サリチル酸ピーリングとグリコール酸ピーリングは、異なる特性を持ち、異なる肌悩みに効果的なピーリングです。脂性肌やニキビが気になる方にはサリチル酸ピーリングが適しており、乾燥肌やくすみ、エイジングサインが気になる方にはグリコール酸ピーリングが効果的です。自分の肌タイプや悩みに応じて、適切なピーリングを選ぶことが大切です。
より詳しいカウンセリングやピーリングの効果を知りたい方は、KOBE皮膚科クリニック福岡天神院での相談を検討してみてください。
記事監修医師プロフィール
理事長/KOBE美容皮膚科
山本 周平
国立神戸大学医学部卒業 製鉄記念広畑病院勤務(形成外科、皮膚科、内科に従事)
中谷病院勤務(内科に従事)
湘南美容クリニック勤務(美容医療に従事)
神戸朝日病院(内科、皮膚科に従事)
複数の有名クリニックにて勤務 美容クリニックにて院長を歴任
2019年8月にお客様第一のクリニックを作るため、当クリニックを開業 2020年8月に医療法人康徳会理事長に就任